こんにちは、軽井沢現代美術館です。
朝晩には霜がおりる日も多く、白いヴェールをまとったような浅間山を見る日も増えてまいりました。
軽井沢現代美術館は、11月24日(日)が2019年の最終開館日です。
翌日11月25日(月)から2020年4月中旬まで冬期休館いたします。
草間彌生や奈良美智、白髪一雄、川俣正などの多様な作品に、お客様の関心も様々でした。
その中でも近年注目を集めるロッカクアヤコの特集展示「ロッカクアヤコ―COLORFUL
WORLD―」は、最もお客様からの反響の大きいものとなりました。
ロッカクアヤコの指先から生み出される奔放なタッチと、鮮やかな色彩の持つ強いエネルギーに圧倒された方もいるのではないでしょうか。
特に2017年の何層ものアクリルを重ねた「OBSCURA」は、何度も試行錯誤のうえ生み出された、ロッカクアヤコにとって新しい試みのシリーズです。
このロッカクアヤコの世界を閉じ込めた宝石箱のような作品は、じっくりと覗き込むようにご覧になる方も多く、この展示の見どころのひとつでもありました。
その他にも小展示室には名和晃平が手がける注目のペインティングシリーズ「Direction」と新作の「Velvet」シリーズを展示しておりました。
小展示室の前で足を止め、ご覧になっているお客様の姿をよくお見掛けしました。
「Velvet」シリーズはモチーフが赤いベルベットに覆われた立体作品のシリーズです。
名和晃平がこれまで手掛けてきたモチーフを異なる手法で再構築したものと言えます。
名和晃平の作品制作への一貫した姿勢を感じた方もいるのではないでしょうか。
2階企画展示室での「もの派の作家たち―関根伸夫を中心に―」では今年5月に逝去した関根伸夫をはじめとする6作家の作品を展示いたしました。
1960年代から70年代にかけて活動した「もの派」。
「ものを見る」ということの意味を改めて考えさせられる個性豊かな作品をご高覧いただける機会になったのではと思います。
8月には昨年に引き続き、版画家・蟹江杏のイベント「蟹江杏 公開制作―版画ができるまで―」を開催し、皆様にご好評をいただきました。
作品の制作風景を見られるだけではなく、実際に作品をオーダーすることができるこのイベント。今年も何点もの作品が出来上がりました。
作家との対話によってその場で作品が生まれる瞬間に立ち会うという、またとない体験をしていただけました。
ご参加くださった皆様、AtelierANZの皆様、そして蟹江杏さん、素敵な時間をありがとうございました。
2階ギャラリーでの「今田淳子 作品展」では、イタリア・ミラノを中心に国内外で、活躍する今田淳子の「インマキュレートシリーズ」を展示販売いたしました。
「AMNIOTIC JOURNEY(羊水のたび)」と名付けられたポリエステルフォームによる立体作品と写真プリント作品。想像力をかき立てられる作品は、購入してくださったお客様にとっても、眺めるたびに発見のあるものになっていることと思います。
今秋は日本各地で被害をもたらした台風の影響で、軽井沢では大規模な停電が発生いたしました。当館は2日程で復旧いたしましたが、ご来館をご予定されていた方には大変ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。
また各地域で被害に見舞われた多くの皆様には1日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。
最後に2019年も無事会期の最終日を迎えることができました。
ご来館くださったお客様、そしてご協力いただきました関係者の皆様には、スタッフ一同感謝いたします。
重ねてのお知らせとなりますが、軽井沢現代美術館は11月25日(月)から2020年4月中旬まで冬期休館いたします。
2020年の開館は4月下旬を予定しております。
詳細の日程は決まり次第、当館のホームページにてお知らせいたします。
桜の蕾がほころぶ季節にお会いできることを楽しみにしております。
今後の軽井沢現代美術館にどうぞご期待くださいませ。
0 件のコメント:
コメントを投稿