2023年10月23日月曜日

2023年特集展示・企画展示のご案内

 こんにちは、軽井沢現代美術館です。


周りの木々が日に日に紅葉していくこの頃、今年度の開館期間も残り一ヶ月程となりました。

ここで今期限りの企画展示を改めてご紹介いたします。

 

 

1階展示室‐特集展示「倉俣史朗展 カイエ」

 

インテリアデザイナーとして1960年代半ばから商業空間や家具、プロダクトなど様々な分野で先駆的な作品を発表した倉俣史朗。

「夢心地」というテーマのもとに造られた氏の作品は、アクリル、ガラス、アルミニウム、スチールメッシュ、FRPなど、当時は家具に使用されることがなかった素材を取り入れることで、見慣れた生活空間から解放される無重力感や浮遊感を表しています。

 

本展では、倉俣氏が遺した貴重なスケッチをもとにしたシルクスクリーン作品集「倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier123集を中心に、代表作の一つ<How High The Moon>をご覧いただけます。

建築現場や土木工事に使用されることの多い網目状のエキスパンド・メタルで構成された本作品は、存在感のある一般的な椅子の形状でありながらも、スタイリッシュなソファーです。



その他にも、倉俣氏が89年頃より注目していた着色アクリルを使用した<Cabinet de Curiosite>や<Flower Vase>など、展示作品は全て販売いたしておりますのでご自宅でもお楽しみいただけます。

倉俣氏が重きを置いた“無重力感”、“非存在感”をぜひご体感くださいませ。

 

館内ミュージアムショップでは倉俣史朗に関する書籍をご用意しております。

倉俣氏没後30年、空前絶後の作品の数々と人物像や言説を記した「倉俣史朗入門」。

本展示でもご覧いただけるシルクスクリーン作品集の12集の図版とともに、生前の倉俣氏が思い出すままに書き留めた断片的な言葉や夢の覚え書きを編集・収録した「限定本 倉俣史朗 カイエ Shiro Kuramata Cahier 1-2」。

その他にも家具作品38点のカラー写真を収録した展覧会カタログもお求めいただけます。

 

 

 

2階企画展示室‐津上みゆき「View – 時の景」


津上みゆきは1973年東京に生まれ、大阪に育ち、1998年京都芸術大学大学院を修了。2003年画家の登竜門とも言われるVOCA賞を受賞しました。1996年ニューヨークでの滞在制作を経て、独自の絵画を改めて探求し始めます。2005年、大原美術館が行う滞在制作プログラムにおいて日々のスケッチを元に風景画を描く制作方法を確立しました。

 

本展は作家の作品世界に垣間見る「時」「都市」「道」「樹」の4つのモチーフにスポットを当てて構成されています。

作品タイトルに使われている“View”という言葉は、目の前に在る風景だけでなく、見方や考え方という広い意味が含まれているのです。

 


ご来館されたお客様のなかには一枚の絵を前に、「私は山の連なりや夜景のように見える」「自分はきらきら光る魚群だと思う」など、ご自身の解釈をお話しされていました。

大胆な色彩や様々な筆致で描かれた一枚一枚は、いったいどのような場所と瞬間だったのか。その真相は鑑賞する私たちに委ねられ、記憶の中やまだ見ぬ内なる風景を想像させてくれます。

 

館内ミュージアムショップでは、津上みゆきの書籍を取り扱っております。

日々のスケッチが作家の言葉とともにレイアウトされた作品集「時の景」。

2005年から2012年に制作された芳醇な色彩あふれる作品を、全120ページにわたってご覧いただける贅沢な作品集「Four Series CalledView”」。

Four Series CalledView”」の特装版には作家のサインが入っております。

津上みゆきの世界の一端をお手元で、じっくりとお楽しみくださいませ。

 

尚、今回ご紹介した企画展の作品はお買い求めいただけます。(一部非売作品あり)

 

芸術の秋、季節の移ろいとともに日常空間にアートをお迎えするのはいかがでしょうか。

当館は1123日まで開館しております。(火・水曜日休館)

みなさまのご来館を心よりお待ちしております。


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